茨城県小美玉市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㉙
申請No.29
申請日:2020年2月10日
申請/実施責任者:小美玉市役所
居住者:当事者(80歳、男)、(82歳、女)、(55歳、女)、(63歳、女)、(28歳、女)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護受給の有無:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:42頭
手術日:3月4日、18日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:38枚
手術頭数:38頭(申請時40頭で報告あるも、捕獲時に42頭と判明。4頭分については当事者負担で既に手術済み。)
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
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- 元々1頭を飼育していたが、3年ほど前から野良猫が入ってくるようになり、自然繁殖で増えてしまった。
- 民間のガス検針員による通報により、環境課で確認した。
- 現時点で30頭以上おり、これ以上増えてしまうと当事者が経済的に厳しくなってしまうため、どうぶつ基金へ申請。
- 手術により性格が穏やかになり、周辺からの苦情もほとんどなくなった。
- 数が増えてしまったのは飼い猫と野良猫との交配が原因であり、これ以上増えなければ飼育は可能としている為、今後も当事者にて全頭飼育を継続。
- 申請時40頭で報告あるも、捕獲時に42頭と判明。4頭分については、当事者負担で既に手術済み。相談者が負担することで 全頭避妊去勢を行うことができた。
- その後周辺からの苦情等はないので、おおむね良好な状態かと思うが、追跡確認は行う。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
3月4日 | 8 | 19 | 6 | 33 |
3月18日 | 2 | 0 | 3 | 5 |
計 | 10 | 19 | 9 | 38 |
【現場写真(支援前)】
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【現場写真(支援後)】
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
・飼育崩壊になる前に対応できたことで、当事者の経済的な負担も最小限で済んだ。
どうぶつ基金スタッフコメント
異変を感じ取って行政に通報したガス検針員の方、また、民間からの通報に対して迅速に対応した行政によって解決に導くことができました。
当事者は「これ以上数が増えなければ飼育は可能」と主張していますが、飼育が可能=適正飼育が可能、というわけではありません。ここまで猫が増えてしまった原因がどこにあるのかを当事者には深く考えていただき、全頭最期まで責任をもってお世話をしてほしいと思います。多頭飼育崩壊は何度も繰り返すケースが少なくありません。この事例も、行政による定期的なチェックとサポートが必要でしょう。
現場 | オス | メス | 性別不明 | 耳カットのみ | 合計 |