青森県三戸郡五戸町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㉕

申請No.25
申請日:2020年9月30日
申請/実施責任者:五戸町 環境増進課
場所:青森県三戸郡五戸町
居住者: 当事者(69歳、無職)、配偶者(71歳、トラック運転手のアルバイト)、孫(22歳、パチンコ店勤務)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:37頭(うち手術が必要な猫は12頭)
手術日:10月24日、11月28日
協力病院:八戸さくらねこ病院
チケット発行数:12枚
手術頭数:11頭(1頭捕獲できず)

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 夫婦とも猫が好きで飼い猫(手術済)が2頭いたが、2年ほど前に現れたメス猫にエサを与え始めた。
    2. 現場は住宅街にある2階建ての戸建て。飼い猫が敷地内外を問わず歩き回るため、過去に町役場へ苦情が数件寄せられていた。
    3. 当事者が多頭飼育について動物愛護支援の会八戸に相談。その後、町役場へ相談があり対応を検討することとなった。
    4. 人慣れしていないメス猫を捕獲することができず、その間にどんどん数が増えていった。
    5. 捕獲できた子猫については、当事者が自力で里親探しをするなど努力してきたが、大多数の子猫が捕獲できず。触れる猫は成猫で3頭のみ。他の猫は近づくと逃げてしまう状況であった。
    6. また、申請段階で子猫は15頭だったが新たに4頭の子猫を発見。合計19頭の子猫は「動物愛護支援の会八戸」が保護して里親探しを行っている。
    7. さらに、申請後に新たな成猫3頭を確認。この3頭を含む4頭についてはボランティア団体が費用を負担して不妊手術を実施済み。
    8. 当事者は飼い猫2頭と手術済みの成猫12頭の合計14頭の飼育を継続している。手術後は、敷地内にあるビニールハウス内で飼育できるように清掃を行い、4か所に段ボールベッドなどを設置。飼育環境の改善を行ったうえで敷地外に出さないよう指導した。
    9. 猫の総数37頭の内訳は、手術済みの飼い猫2頭、チケットによる手術11頭、ボランティア団体の費用負担による手術4頭、ボランティア団体が保護した子猫19頭、未手術1頭となる。
    10. 未手術1頭については、捕獲でき次第、ボランティア団体の費用負担により不妊手術を実施予定。
手術日 オス メス 耳カットのみ
10月24日 4 5 0 9
11月28日 1 1 0 2
5 6 0 11

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
子猫の引き取りと不妊去勢手術を行い繫殖を抑えることができた。当事者宅に戻された猫は、飼育環境の改善を行ったビニールハウス内で飼育することになったが、飼育場所の修理と近隣住民への糞害の被害の懸念を払拭できておらず、今後も継続して対応が必要であるため自己評価点は60点とした。


どうぶつ基金スタッフコメント
飼い猫2頭は不妊手術済みでしたが、1頭のノラ猫に餌やりを始めたことがきっかけとなり、2年あまりで多頭飼育崩壊となってしまいました。未だ1頭が未手術となっているものの、その1頭には避妊薬を与えて繁殖を制限しながら、保護団体があきらめずに捕獲を試みています。
当事者宅に戻された猫たちについては、今後、敷地内のビニールハウスが主な飼育場所となります。夏場は高温になりやすいため、室内の温度管理を行っていただくよう行政にお願いしました。


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計