青森県三戸郡五戸町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㉖

申請No.26
申請日:2020年10月2日
申請/実施責任者:五戸町 環境増進課
場所:青森県三戸郡五戸町
居住者: 当事者(55歳、無職)、母(85歳、無職)、妹(53歳、保険外交員)、妹の子ども(20歳、14歳 学生)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:11頭(離乳前の子猫3頭を含む)
手術日:11月28日
協力病院:八戸さくらねこ病院
チケット発行数:8枚(成猫8頭分を申請)
手術頭数:8頭

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 4年前に妹の子どもが友人からメスの子猫1頭をもらってきた。
    2. その子猫に不妊手術をせず、室内外を自由に行き来させていたためにどんどん繁殖した。
    3. 子猫が生まれるたびに、知人に依頼して片づけてもらうなどしていた。
    4. 住居の持ち主である当事者の兄が戻ってきた際、猫屋敷になっていたことから兄が青森県動物愛護センターに相談。
    5. 現在転勤中の兄は定年退職後に家族で住居に戻るため、それまでに猫問題を解決することと当事者家族の退去を求めている。
    6. 兄から相談を受けた青森県動物愛護センターがボランティア団体へ連絡するようアドバイス。
    7. その後、相談を受けたボランティア団体からどうぶつ基金の多頭飼育救済を申請するよう町役場へ依頼があり実施にいたる。
    8. 今回チケットを申請しなかった子猫3頭については、離乳後にボランティア団体が里親探しを行う。子猫が生後2~3カ月の間に里親が見つかった場合は里親が不妊手術費用を負担し、生後4~5カ月になっても里親が見つからない場合は、ボランティア団体が費用を負担して不妊手術を行う。
    9. 手術済みの成猫8頭は当事者自身が里親探しを行う。
    10. 手術後、成猫はケージ内(幅82.5cm✕奥行56.5㎝✕高さ62.9㎝ ※キャスター付)で飼育を行い、屋外に出て近隣住民の迷惑にならないよう努める。
    11. 当事者家族は、成猫の里親探しを行った後、兄の家族が帰ってくるまで現在の場所に住み続けるが、その後は別の場所で生活をする予定。
手術日 オス メス 耳カットのみ
11月28日 5 3 0 8
5 3 0 8

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
成猫は不妊去勢手術を行い、これ以上の繁殖を抑えることができたが生まれた子猫が育たず死亡してしまうなど、飼い主の自宅環境に問題が多く残されている。今後は野良猫に餌付けさせないようボランティアと協力していく。


どうぶつ基金スタッフコメント
遠方に住む家族によって発見された多頭飼育崩壊でした。発見後、速やかにボランティア団体や行政へとつながり、離乳前の子猫はボランティア団体が保護、成猫には全頭不妊手術を行うことができ「これ以上、数を増やさない」という点においては成功と言えるでしょう。
しかしながら、飼育環境はさらに改善が必要です。今後はケージ内での飼育を徹底するとのことですが、ケージの大きさは幅82.5cm✕奥行56.5㎝✕高さ62.9㎝。新たに環境省が定める飼育基準では、ケージの大きさは、縦と横がそれぞれ体長の2倍と1.5倍、高さは猫の場合で体高の3倍以上(棚を設けて2段以上の構造にする)とされています。行政には、この基準に沿ったケージでの飼育をお願いしました。


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計