千葉県長生村多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㉟

申請No.35
申請日:2020年12月1日
申請/実施責任者:長生村 下水環境課
場所:千葉県長生郡長生村
居住者:当事者(母、57歳)、息子(20歳)
居住環境:貸家/戸建て
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数:16頭
手術日:12月22日、1月10日
協力病院:ふー動物病院 袖ヶ浦分院
チケット発行数:16枚
手術頭数:16頭

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 約5年前に1頭の猫を飼育し始める。次第に野良猫が2頭寄ってくるようになった。
    2. 寄ってくる野良猫に餌を与えていたところ、2020年になって子猫が10頭増えてしまった。
    3. 里親を探して何とか頭数を保ってきたが、経済的事情もあって抱えきれなくなった。
    4. 猫を屋外で飼育しており、隣家との間にフェンス等がなかったことから苦情が保健所に入り多頭飼育崩壊が発覚。
    5. 屋外飼育のため捕獲と病院への搬送に時間と労力がかかることを考慮し、病院の協力を得て当事者宅への往診で手術を実施することが決定。同時期に多頭飼育救済支援申請を行っていた近隣行政と合同で手術を行った。
    6. 往診時に手術できなかった1頭については、後日病院に搬送して不妊手術を完了している。
    7. 手術後は完全室内飼いとなり、近隣に迷惑をかけていた状況が改善した。
    8. 当事者はこのまま同じ場所に住み続け、猫はボランティア団体を通じて譲渡先を探す。
手術日 オス メス 耳カットのみ
12月22日 9 6 0 15
1月10日 0 1 0 1
9 7 0 16

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
手術自体は、保健所・ボランティア・自治体と多くの人が関わったおかげでスムーズに行うことができたが、猫の譲渡が進んでいないため自己評価は80点としたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
今回は協力病院のご厚意により、当事者宅で往診による手術が行われました。まずは、ご対応いただいた協力病院の皆様にこの場を借りてお礼を申し上げます。
里親を探すことは並大抵のことではありません。生まれたら誰かにもらってもらえばいい、そのようなことでは猫の繁殖スピードに追い付くはずがないのです。今回のケースは16頭でくい止めることができましたが、今後も当事者が新たな猫を増やさないよう注意が必要でしょう。
何度も書いてきましたが、多頭飼育崩壊は最初に不妊手術さえしていれば簡単に防ぐことができます。飼うなら不妊手術と室内飼いを徹底してほしい、それがどうぶつ基金の切実な願いです。


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計