49_茨城県かすみがうら市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.49
申請日:2021年10月20日
申請/実施責任者:かすみがうら市 環境保全課
場所:茨城県かすみがうら市
居住者:当事者本人(男、60歳、自営業)
居住環境:持ち家/一戸建
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:20頭
手術日:2021年11月17日、23日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:20枚
手術頭数:20頭
協同ボランティア名:個人ボランティア
申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)
- 当事者の亡くなった母親が飼っていた猫をそのまま飼い続けている。
- 室内外を行き来しており、餌場が外にあるため、さらに野良猫が混ざり増えてしまった。
- 近隣住民からの糞尿被害の苦情により多頭飼育が発覚。
- 苦情が何度も入ったこと、また、野良猫や出産等で日に日に頭数が増えて当事者1人ではどうすることもできず、このままではさらに数が増えてしまうと当事者からの相談もあったため、申請に至った。
- 20頭全頭に手術を行い、手術後の猫20頭は当事者宅に戻り、当事者がそのまま飼育を継続する。
- 申請前は隣の家の庭に糞尿をしてしまっていたがそれもなくなり、猫同士のケンカも減少し、苦情もなくなった。
- 家の庭が広く篠の林となっており、猫たちは昼間はそこで過ごしている。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
11月17日 | 0 | 1 | 0 | 1 |
11月23日 | 10 | 9 | 0 | 19 |
計 | 10 | 10 | 0 | 20 |
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
近隣の方からの苦情により発覚した多頭飼育ですが、避妊・去勢手術を促すも当事者1人ではどうにも出来ず、どうぶつ基金の支援を受けさせていただきました。感謝申し上げます。
当日は、市環境保全課、ボランティアさん、獣医師さんのご協力をいただき実施できました。
11月22日の午前中からボランティアさんが捕獲を始め、一度で捕獲出来なかった猫を時間を置いて再度捕獲し、市環境保全課で病院へ運んでくださるボランティアさん宅へ運びました。
23日に手術していただき、24日の午前中に病院へ引き取りに行きました。今回は譲渡はなく、すべて当事者宅へ戻しました。
手術をしたことで、これ以上増える心配がなくなり、糞尿被害も減り、近隣の方も安心してくれました。
反省点としては、もう少し当事者の衛生面等の意識を改善することができればよかったです。
どうぶつ基金スタッフコメント
現時点で当事者宅にいる19頭全頭に不妊手術ができ、近隣の方にも安心していただき、苦情も収まったことについては良かったと思います。
ただ、手術後の猫が変わらず室内外を自由に行き来しており、猫が増えた経緯(室内外の行き来、食事を外でやっているため野良猫が寄りつく等)を考えれば、今後も行政やボランティアによる観察が必要なケースです。場合によっては、周辺の野良猫に対するTNRへの取り組みも必要になるでしょう。また、行政報告書にもあるように、支援後の写真を見る限り、衛生面の改善はされていないようです。
多頭飼育救済は手術して終わりというわけではなく、その状態をずっと続けることが大切。今後も行政、ボランティアによる見守りと指導を継続していただきたいと強く思います。