2_鹿児島県日置市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.2
申請日:2022年3月31日
申請/実施責任者:日置市 市民生活課 自然環境係
場所:鹿児島県日置市
居住者:当事者本人(男、73歳、無職)、配偶者(女、69歳、無職)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:9頭(1頭は手術済み)
手術日:4月11日、4月14日、5月16日、6月13日
協力病院:帖佐ステラ動物病院
チケット発行数:8枚
手術頭数:8頭
協働ボランティア:さつま・しっぽの会

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 2021年8月頃に家に現れた野良猫を保護したことが飼い始めのきっかけである。最初は3頭程度だった。
  2. その後、妊娠や新たな野良猫がやってくるなどしてどんどん増え、2022年3月には10頭にまで増えてしまった。
  3. どうしようもなくなった当事者からの相談により多頭飼育状態が発覚。環境エンリッチメントを参考に指導を行う。
  4. 当事者は高齢で年金暮らし。これ以上の頭数を飼育できる環境ではなく、猫の繁殖を止めるために不妊手術が必要と考え申請に至る。
  5. 当初10頭であったが、1頭は申請前に亡くなっている。残り9頭のうち1頭は手術済みであったため、未手術8頭分のチケットを申請。今回の支援で全頭が手術済みとなった。
  6. 猫は当事者宅に戻り、このまま同じ場所に住み続ける。
  7. 支援後も室外飼育で飼育環境に大きな変化はない。特にストレスもなく健康状態も良好である。
手術日 オス メス 耳カットのみ
4月11日 2 2 0 4
4月14日 2 0 0 2
5月16日 1 0 0 1
6月13日 0 1 0 1
5 3 0 8

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
未手術であった8頭の不妊手術ができ、当事者も協働ボランティアもほっとしています。協働ボランティアのおかげで運搬等も問題なくでき、大変ありがたく思いました。本当にありがとうございました。


どうぶつ基金スタッフコメント
3頭ほどの野良猫のお世話を始めてから約8カ月、10頭に増えた時点で当事者自ら行政に相談しています。この時点で問題意識を持ち、自らSOSを出したことで早期解決に至りました。当事者宅にやってきた野良猫に餌をあげはじめたことがきっかけであることから、当事者が新たな猫を招き入れないよう今後も継続して注意が必要でしょう。
どうぶつ基金は猫の室内飼育を推奨していますが、状況によって難しいこともあります。その場合でも、雨風や暑さ・寒さをしのげる場所を作ること、給餌・給水は十分な量であること、排泄物を片付けること、ケガや病気になったらちゃんと動物病院に連れていくことは必要です。そういった部分についても継続してチェックしていくことが求められます。


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