14_大阪府松原市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)※同案件2回目  

申請No.14
申請日:2022年6月24日
申請/実施責任者:松原市役所 市民生活部環境予防
場所:大阪府松原市
居住者:当事者本人(79歳、女、無職)、次男(48歳、工場勤務)
居住環境:貸家/アパート
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:15頭(1回目の支援後にボランティアが14頭を保護)
手術日:7月11日
協力病院:ねことわたしスペイクリニックKOBE
チケット発行数:1枚(14頭は1回目の支援で手術済み)
手術頭数:1頭
協働ボランティア:特定非営利活動法人KATZOCtetote

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 同案件2回目の申請である。1回目の支援後、14頭の猫はボランティア団体に保護されており、現場には1頭しか残っていない。
    ※松原市1回目レポートはこちら
  2. 1回目の支援時、原状復帰に向けて、当事者と管理会社・大家・ボランティアなどを交えた話し合いが行われた。大家が「今後は動物の飼育をしないでほしい」と申し入れたところ、当事者から「残り1頭の飼育もだめか」と発言があり確認したところ、次男の部屋に猫1頭を隠していた。
  3. 当事者には借金があり、部屋の原状復帰にかかる費用も多額になる。今後の経済状況などを踏まえて2回目の申請を行った。
  4. 当事者の住居は現状回復を行い、当事者がそのまま住み続ける予定。今回手術した猫は里親を探す予定である。1回目の支援で手術済みとなった14頭はボランティアが保護しており、現場に残るのはこの1頭のみである。
手術日 オス メス 耳カットのみ
7月11日 1 0 0 1
1 0 0 1

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
当事者については、最初は訪問を拒むようなところもありましたが、少しずつ心を開いてくれ、今では相談を自らしてくれるようになりました。しかし、1回目の支援時に猫1頭を隠していたことが判明。今回はその1頭について支援をお願いした次第です。
最後の1頭が無事に手術済みとなりましたが、住居については、原状回復などまだまだ時間がかかりそうです。どうぶつ基金の多頭飼育救済支援とボランティア団体の協力によって、動物愛護管理センターへ猫たちを持ち込むことがなかった点は良かったと思います。


どうぶつ基金スタッフコメント
1回目の支援時にも書きましたが、多頭飼育の当事者が猫を隠すということはよくあります。このケースでは、同居する次男の部屋に隠していたとのことですが、現場確認の際は全ての部屋をくまなく確認することが重要です。もし、当事者の自己申告がなければ隠された1頭が未手術のまま残るところでした。
「1頭なら大丈夫では…」と思われる方もいるかもしれませんが、この「たった1頭」から始まるのです。この当事者が多頭飼育崩壊に陥った始まりも、長男が拾ってきたたった1頭の猫でした。未手術の猫は1頭も残さないこと。これが多頭飼育救済において最も重要なことです。


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