27_北海道共和町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.27
申請日:2022年8月25日
申請/実施責任者:共和町
場所:北海道 共和町
居住者:当事者含め2名
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:46頭(35頭で申請するも実際は46頭だった)
手術日:手術なし
協力病院:Mobile VET Office
チケット発行数:25枚(申請時の総数35頭-手術済み10頭=25枚で申請)
手術頭数:0頭(当事者が自宅への立ち入りと耳カットを拒否したため支援中止)
協働ボランティア:北海道動物ボランティア協議会

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 3年ほど前、カラスに襲われていたところを保護した1頭の猫が出産した。
  2. その後、現在の頭数まで増加。悪臭や猫の鳴き声がうるさくて眠れないと近隣住民から相談があったことから多頭飼育状態が発覚した。
  3. 当事者に面会を拒否されたため、北海道および町より文書にて指導を実施。
  4. 当事者宅には寝たきりの高齢者がおり、多頭飼育によって生活環境が悪化し、健康面での影響が不安視されることから申請を決定した。
  5. 支援が決定していたものの、当事者が突然、自宅への立ち入りおよび耳カットを拒否したため手術を実施できず。
  6. 猫の総数は35頭とのことだったが実際には46頭だった。そのうち10頭が手術済みで未手術の猫は36頭。32頭は当事者負担により2022年9月14日に手術を行った。残る4頭は授乳中のメス2頭と子猫2頭。この4頭についても、離乳後に当事者負担で手術を行う予定である。
  7. 手術後も衛生環境に変わりはなく隣家まで悪臭がしている。ただ、大量のごみは片付けられている。
  8. トイレは増設したと聞いているが、さらにキャットタワーと運動スペースを作るようアドバイスを行っている。
  9. 当事者が猫を手放そうとせず譲渡先探しは難航している。

【現場写真(支援前)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
チケットを交付していただいたにも関わらず、耳カットに関して当事者を説得しきれなかった。


どうぶつ基金スタッフコメント
最後のところで当事者を説得しきれず、チケットによる手術は実施できませんでしたが、当事者が32頭の不妊手術費用を自己負担したことで、授乳中の親子4頭を除いて全頭手術済みとなりました。
解決に向けて大きく前進はしていますが、本件の当事者は面会を拒否したり、猫を手放すのを嫌がったりしており、残る4頭の不妊手術が完了するまで注視が必要なケースです。完全室内飼育のため外からは確認しづらく、今後この4頭から増える可能性を残しています。行政には今後も当事者と関りを持ち、飼育環境改善のための指導を継続していただきたいと思います。
※2023年5月追記:未手術であった親子4頭も当事者で不妊手術を実施済みであることを確認した。


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