54_茨城県神栖市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.54
申請日:2022年12月14日
申請/実施責任者:神栖市 環境課
場所:茨城県 神栖市
居住者:当事者(85歳、男、無職)、同居人(58歳、女、無職)
居住環境:貸家/戸建
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:15頭
手術日:2022年12月27日、2023年1月4日、1月7日、1月8日
協力病院:ノラネコ動物病院
チケット発行数:15枚
手術頭数:15頭
協働ボランティア:個人ボランティア

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 20年ほど前に2、3頭の捨て猫を保護した。費用が工面できず不妊手術をしなかったことから子猫が生まれ、そこから頭数が増えていった。
  2. 近所で多頭飼育の話を聞いた方からボランティア団体を通じて情報提供があり、多頭飼育状態であることを把握。
  3. 不妊手術の実施や室内飼育、譲渡先探しを指導するも、すでに当事者の手に負えない頭数で猫を室外に出してしまっている状況。当事者の金銭面や体力面に不安もあり、これ以上の繁殖を止めるため申請を決定した。
  4. チケットによって15頭全頭が手術済みとなり、うち3頭はボランティアに保護された。手術後は猫の性格が穏やかになり、猫同士の喧嘩も減っている。
  5. 支援後は完全室内飼育となり、糞尿の清掃等、管理が適切に行われるようになった。また、15頭→12頭に飼育頭数が減って室内でも運動ができるようになった。
  6. 現場に残る12頭の猫は譲渡の予定はなし。当事者が飼育を継続する。
手術日 オス メス 耳カットのみ
12月27日 8 1 0 9
1月4日 1 0 0 1
1月7日 1 2 0 3
1月8日 1 1 0 2
11 4 0 15

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
手術が無事に行われこと、3頭がボランティア団体に保護され譲渡に向けた活動が行われていることはとても大きな成果だと捉えている。一方で、当事者、ボランティア等の協力者、自治体との間でスムーズな情報共有ができなかった。今後は、それぞれの連絡調整の主となる者をあらかじめ確認し、連絡体制を構築する。


どうぶつ基金スタッフコメント
いつから多頭飼育崩壊状態となったのかはっきりしませんが、20年ほど前から不妊手術をせずに猫を飼育していたとのことですから、15頭を超える頭数がいた時期もあったと思われます。
15頭のうち3頭をボランティアが保護しましたが、残る12頭は当事者宅に戻り譲渡予定もないとのこと。完全室内飼育となって環境も改善されているとはいえ、当事者の年齢を考えるとさらに飼育頭数を減らす必要があると考えます。行政には継続して当事者とコンタクトを取っていただき、譲渡に向けた説得と譲渡先探しのサポートを望みます。


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