49_茨城県日立市多頭飼育救済支援レポート(行政枠) 

申請No.49
申請日:2023年10月5日
申請/実施責任者:日立市役所 生活支援課
場所:茨城県日立市
居住者:当事者本人(64歳、男、無職)
居住環境:貸家/戸建て
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数:13頭(15頭で申請するも実際は13頭であった)
手術日:11月22日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:15枚(当初の総数15頭分を申請)
手術頭数:12頭(1頭が手術前に亡くなったため)
協働ボランティア:茨城さくらねこの会

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 2020年~2021年頃に野良猫2・3頭を飼い始めたのがきっかけ。
  2. 当事者は単身生活者で猫好きであったが、不妊手術をしていなかったことから、子猫が産まれるなどして、だんだんと猫の数が増えていった。
  3. ボランティア団体からの情報提供にて多頭飼育が発覚。
  4. 当事者へ里親探しの指導などを行った。ボランティア団体からの相談があり、申請に至る。
  5. 室内と外を猫が出入りしており、実際の頭数を把握することが困難であったため15頭で申請するも実際は13頭であった。申請後に交通事故に逢い、死んでしまった猫1頭がいたため12頭の不妊手術を実施した。全頭は当事者宅に戻りそのまま暮らす。
  6. 健康状態や飼育環境については特に変化なく、環境については清掃し改善されている。
手術日オスメス耳カットのみ
11月22日66012
66012

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
ボランティア団体と協力しながら不妊手術を無事終えることができた。


どうぶつ基金スタッフコメント
現場にいた猫全頭が手術済みとなりましたが、これはあくまで解決のための一歩でしかありません。清掃が行われ環境は改善しているとのことですが、今後も当事者とコミュニケーションをとりながら、現状維持ではなくさらなる改善を目指していただきたいと思います。
多頭飼育崩壊の問題は多岐に渡り、ケースごとに事情が異なるため難しい対応となります。それでも、今後の発生を予防するため起きてしまったケースから学ばなければいけません。学ぶために情報を蓄積して分析するのです。どのような経緯でこうなったのか、多頭飼育崩壊の当事者にはどのような傾向があるのか、猫の状態はどうなのか、近隣の状況はどうなのか…こういった情報を蓄積して分析し、今後の対応と発生予防に活かす。手術して終わりではなく次につながる支援をする、この役割を行政に期待してやみません。


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