67_群馬県伊勢崎市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.67
申請日:2023年12月26日
申請/実施責任者:伊勢崎市 環境部 環境政策課
場所:群馬県伊勢崎市
居住者:当事者本人(55歳、男、自営業)、配偶者(52歳、パート)、長女(12歳、小学生)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:22頭
手術日:1月11日
協力病院:いながき動物病院桐生分院
チケット発行数:21枚(1頭はすでに手術済み)
手術頭数:21頭
協働ボランティア:いせさき地域ねこ連絡会
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 約6年前、庭に居着いた野良猫2頭をかわいそうに思い餌やりを始めた。
- その後、子猫を産んだが不妊手術をすることなく餌やりを続けていた。3〜4年前までは頭数も6〜7頭で管理できていたが、2年前から急激に頭数が増え、22頭まで増えてしまった。
- 急激な猫の頭数の増加に不安を感じた当事者からの相談を受けたボランティア団体が市に情報提供をし、多頭飼育が発覚。
- 当事者へ餌やりの方法や猫の居場所の清掃、全頭不妊手術の必要性の指導を行った。
- 当事者には全頭の不妊手術費用を捻出することは難しく、現在の環境のまま放置した場合、さらに頭数が増えていくことは明らかである。また、周辺は住宅地であり、猫は敷地内のバラックで生活し、自由に外を動き回れる状況であり、近隣住民への被害も懸念されるため、早期の不妊手術実施の必要性があると判断し申請に至った。
- すでに不妊手術済みの1頭を除く21頭が手術済みとなり、庭のバラックに飼養環境を整え、当事者が22頭全頭の使用を継続する。
- 飼養スペースは糞尿で汚れていたが、物を片付けて清潔になり臭いも軽減された。トイレもバラック内と庭に設置し、決まった場所で排泄できるように改善された。また、寒さをしのげる寝床などを用意し、広い清潔なスペースを作ったため、健康状態は向上している。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
1月11日 | 9 | 12 | 0 | 21 |
計 | 9 | 12 | 0 | 21 |
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
予定していた猫を全て捕獲・手術することができた。
当事者に多頭飼育について十分自覚させ、責任をもって適正な飼育が進められるよう注視していきたい。
どうぶつ基金スタッフコメント
当事者自らボランティア団体に相談したのは「何とかしなければ…」という気持ちがあったからだと思います。今回の支援で全頭が手術済みとなり、猫の飼育環境も整いつつあります。近隣から糞尿や鳴き声、臭いなどの訴えが出る前に対応できたことは、当事者と猫の今後の暮らしにもプラスに働くのではないかと思います。猫が増えていく状況を見て感じた不安と今回の支援に多くの方が関わったことを忘れず、22頭の猫たちを最期までしっかりと見届けてほしいと思います。