64_沖縄県宜野湾市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.64
申請日:2023年12月1日
申請/実施責任者:宜野湾市 市民経済部 環境対策課
場所:沖縄県 宜野湾市
居住者:当事者本人(25歳、女、無職)、母(61歳、無職)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:16頭
手術日:12月12日、12月13日、12月27日、2024年1月16日、1月17日
協力病院:TNRなかぐすく
チケット発行数:15枚(1頭はすでに不妊手術済み)
手術頭数:14頭(1頭手術前に亡くなったため)
協働ボランティア:特定非営利法人おきにゃあわんネットワーク

申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)

  1. 2022年春頃、家の近くにいた野良猫3頭(子猫のオスとメス、不妊手術済みのメス猫1頭)を当事者が保護し飼い始めた。
  2. 飼い始めた時期に同居の父親が倒れ、手術や病院への通院、施設への入所等の対応に追われ飼養が困難な時期があったことや、不妊手術をしていなかったため頭数が増えてしまった。
  3. 当事者から市へ相談があり多頭飼育が発覚。
  4. 当事者には完全室内飼育のため、オス猫とメス猫を分けて飼養することを指導し、ケージ内にメス猫、ケージの外でオス猫を飼養することになった。
  5. 当事者及び同居の母も無職のため、医療費等を含め経済的困窮により、飼養困難な状況にあり、当事者負担で不妊手術の費用等を支出するのが困難なため申請に至った。
  6. 総数16頭のうち、1頭が不妊手術済みのため15頭で申請。手術前に1頭が亡くなったため、チケットを使用して14頭を不妊手術済み。
  7. 支援前後で飼養環境は大きく変わっていないが、猫はケージでの飼養から解放され、ストレスフリーの生活を送っている。
  8. エサをあげる際、お皿の下にトレーを敷くことで清掃がしやすくなった。ただ、飼育頭数に対してトイレの数が足りておらず、臭いについては軽減されていない。
  9. 運動スペースについては、高さ180センチ程で中に2つの棚を設けた3段構造のケージが1つあり、それ以外には1階リビングルームと居間、2階にあがる階段スペースを活用し、自由に運動させている。
  10. 全頭当事者宅へ戻ったが、今後は飼養可能な3頭ほどを引き続き飼養し、それ以外の猫はボランティア団体を通して里親探しを行い譲渡していく予定。
手術日オスメス耳カットのみ
12月12日1304
12月13日0202
12月27日2002
1月16日3003
1月17日2103
86014

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
今回、どうぶつ基金の支援をいただき、ボランティア団体と協力して多頭飼育救済をすることができました。引き続き、ボランティア団体と協力し、里親探し等の支援に努めたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
当事者が3頭の猫を保護してから、たった2年で16頭にまで増えてしまいました。猫の繁殖力の高さがよく分かります。最初に保護した時点で不妊手術さえしていれば…と言うのは簡単ですが「言うは易く行うは難し」です。どのように啓発すれば不妊手術の重要性が理解してもらえるのか、そして、どうやって「不妊手術を行うは易し」に変えていくのか。愛護団体や行政だけではなく、いろいろな人が参加して考えていく必要があります。
本件については、残念ながら手術前に1頭が亡くなってしまいましたが、残る15頭はすべて手術済みとなりました。今回の手術を経て、猫はケージ飼育から解放されストレスもなくなったようです。当事者は、トイレの増設など引き続き飼育環境の改善に努め、1頭でも多くの猫に譲渡先が見つかるよう取り組んでほしいと思います。


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