72_佐賀県鳥栖市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.72
申請日:2024年2月1日
申請/実施責任者:鳥栖市 環境対策課
場所:佐賀県 鳥栖市
居住者:当事者本人(76歳、男、無職)、配偶者(75歳、女、無職)
居住環境:持ち家/戸建
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:9頭
手術日:3月6日
協力病院:おおき犬と猫の病院
チケット発行数:9枚
手術頭数:8頭(1頭が手術前に亡くなったため)
協働ボランティア:にゃん☆鳥栖
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 6~7年前、野良猫を3頭保護したことがきっかけ。
    2. 猫3頭はそれぞれ別の部屋で飼養していたが不妊手術をしておらず、メス猫1頭が外に出たことで妊娠し、室内で出産していた。それから何度か出産を繰り返して多頭飼育状態になった。
    3. 当事者から猫の不妊手術について、市役所とボランティア団体に相談があり多頭飼育が発覚。
    4. 当事者へ適正飼養の徹底(不妊手術・室内飼育の徹底)を指導したが、当事者にとって9頭全頭の不妊手術は相当の経済的負担となり困難であった。また、今後の頭数増加が危惧されたため申請に至る。
    5. 申請時は9頭だったが、1頭が手術前に亡くなり、残る8頭全頭に不妊手術を実施した。全頭当事者が飼養を継続するが、当事者が高齢のため、譲渡可能な猫は譲渡していく方向で考えている。
    6. 完璧ではないが以前より臭いが軽減し、隠れて姿を見せなかった猫が手術後に姿を見せるようになった。食事や摂取量など個体管理もしており、またトイレの数を増やした。
手術日 オス メス 耳カットのみ
3月6日 6 2 0 8
6 2 0 8

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
ボランティア団体と連携をとり、支援を進めることができた。1頭が手術前に亡くなってしまったが、当事者と連携が取れていたら対応できたかもしれない。
当事者が高齢であるため、譲渡可能な猫は譲渡する方向で考えており、今後同じことを繰り返させないために見守りおよび指導等にて、当事者ともコミュニケーションを取りながら行っていきたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
1頭が支援前に亡くなってしまったことは残念でしたが、残る8頭すべて手術済みとなりました。支援前と比べると室内も清掃されており、トイレも増設されたとのことで飼育環境としては徐々に改善されているようです。現在は完全室内飼育で新たな猫が増える可能性は低いですが、行政の報告にもあるように、当事者の年齢を考慮すれば、可能な限り譲渡を進めていくのが最善と思われます。
いくら部屋を分けて飼育していても意味を成しません。まして外を行き来させるのであれば、なおさら不妊手術は絶対です。「犬や猫を飼ったら不妊手術をする」とてもシンプルなことなのに伝わっていない・浸透していないことに愕然とすることも多いですが、あきらめてしまってはそこで終わりです。どんなことがあっても啓発し続ける、これが大切だと考えています。


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