43_群馬県安中市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.43
申請日:2023年9月20日
申請/実施責任者:安中市 環境政策課
場所:群馬県安中市
居住者:当事者本人(80歳、女、無職)、息子(56歳、会社員)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:28頭
手術日:9月30日
協力病院:ふー動物病院 群馬分院
チケット発行数:28枚
手術頭数:27頭(子猫1頭が幼齢のため手術不可)
協働ボランティア:NPO法人群馬わんにゃんネットワーク

申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)

  1. 2019年8月、当事者の息子が捨てられていたメスの子猫1頭を自宅に連れて帰ってきたのがきっかけで飼い始めた。
  2. 当事者の息子は仕事をしているため、当事者が猫の世話をしていた。そのうちに猫が外に出てしまい、未手術だったため妊娠して戻ってきて自宅で出産した。
  3. 2階の網戸が猫に壊されてしまい、屋外と自由に行き来できるようになってしまっており、未手術だったため頭数が増えていき多頭飼育が始まった。
  4. 同居していない当事者の娘より、当事者が室内外で17頭の猫を飼っていたが入院してしまい、世話をする人がいないため、これ以上飼うことができない状況であると動物愛護センターに相談があり、多頭飼育崩壊が発覚した。
  5. 申請に至るまでに不妊手術の実施や譲渡先を探すよう指導したが、手術費用の負担が困難で譲渡先も見つからず、当事者が入院で不在のため飼育も思うようにできない状況である。
  6. 室内飼い17頭、外飼いで少なくとも11頭と頭数が増えたため、さらに猫が増えることは猫や当事者にとって好ましくない状況のため申請に至った。
  7. 総数28頭のうちチケットを使用して27頭が手術済み。子猫1頭は幼齢で手術できず、協働ボランティア団体が保護し、ボランティア先で手術予定。
  8. 支援後は室内が整然となり、悪臭も軽減し、住環境が改善され運動スペースができた。猫のストレスもない様子である。
手術日

オス

メス 耳カットのみ
9月30日 10 17 0 27
10 17 0 27

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
外猫が多い中、全て捕獲できたことなど、協働ボランティア団体と連携をとり進めることができた。相談を受けてからTNRまで迅速に対応できた。


どうぶつ基金スタッフコメント
最初の1頭を手術しておきさえすれば防げた多頭飼育崩壊でした。未手術の状態で室外に出せばほぼ100%妊娠します。同居家族もいましたが、子猫が生まれ頭数が増え続けても対策は取られず、残念ながら歯止めはかかりませんでした。別居している家族からの相談がなければさらに状況は悪化していたでしょう。
1頭はボランティア団体に保護されましたが、残る27頭はこれからも現場で当事者とともに暮らします。現時点では譲渡先を探す予定はないとのことですが、当事者の年齢や環境を考えれば、今後猫たちが路頭に迷わないとも限りません。譲渡先探しも考慮しながら、見守りを継続していただきたいと思います。


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