7_鹿児島県霧島市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.7
申請日:2024年4月26日
申請/実施責任者:霧島市 環境衛生課
場所:鹿児島県霧島市
居住者:当事者本人(74歳、男、無職)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):42頭(12頭)
手術日:なし
協力病院:ル・オーナペットクリニック
チケット発行数:32枚(手術済み10頭を除く32頭分を申請)
手術頭数:0頭(猫の健康上の理由により支援見送り)
協働ボランティア:waco
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 10年ほど前、1頭の捨て猫を保護した。その後も捨て猫や野良猫を保護していくうちに、5年ほどで多頭飼育状態となった。
- 近隣住民からの相談により多頭飼育状態が発覚。ボランティア団体が介入して少しずつ不妊手術等を行ってきたが、その負担は大きく行政に情報提供があった。申請までに、飼養環境を清潔に保つことや、これ以上頭数が増えないよう餌やりの方法について指導を行っている。
- 多頭飼育状態になってしまったのは、捨て猫や野良猫を保護しようという優しい気持ちが強いからである。その優しさから、今飼養している猫たちをなんとかしてあげたいという思いを持ってはいるのだが、金銭的にも体力的にも自分ではどうしようもない状況である。
- 支援制度を利用することで当事者の気持ちも楽になり、猫たちも優しい飼い主のもと幸せに暮らしていけると考え申請を決定した。
- しかし、健康状態の悪い猫が多く、当事者から猫の病気の治療を優先したいとの希望があった。ボランティア団体も今回の実施は困難と判断したため手術できず。現在は、ボランティア団体も協力して猫たちの病気の治療にあたっている。
- 猫たちの今後のためにも不妊手術は必要であることを説明したところ、当事者は手術に前向きであることを確認。継続して観察し、病気の治療が終わり次第、再度手術に向けて準備をする。
【現場写真(支援前)】
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
未実施のため継続的な観察と今後の対応に向けた準備が必要。
どうぶつ基金スタッフコメント
この現場の猫は室内外を自由に行き来しています。未手術の猫は30頭を超え、治療中にも繁殖を繰り返す可能性があります。獣医師によって32頭全頭が手術不可と判断されたのであれば致し方ありませんが、不妊手術をしない限り、さらに状況が悪化する可能性があることは、行政もボランティア団体も意識しておかなければいけません。不幸な繁殖をこれ以上繰り返さないため、猫の管理をどうするのか等、手術が完了するまでしっかりと指導とサポートを継続していただきたいです。
幸い、当事者は不妊手術には前向きとのこと。1日も早く解決に向かうことを願っています。