13_茨城県日立市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.13
申請日:2024年5月20日
申請/実施責任者:日立市役所 生活支援課
場所:茨城県日立市
居住者:当事者本人(82歳、男、無職)
居住環境:貸家/アパート、集合住宅
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):4頭(0頭)
手術日:6月18日、7月2日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:10枚(現場確認・情報提供により10頭分を申請)
手術頭数:4頭(実際は4頭であった)
協働ボランティア:茨城さくらねこの会
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 2016年頃に2頭の野良猫を保護した。最初は数頭を育てていたが、経済的な事情から不妊手術ができなかったことから子猫が産まれて頭数が増えていった。多頭飼育状態に陥るまでは4年程度と思われる。
- 近隣住民が猫を連れた当事者と知り合い、猫の状況について聞き多頭飼育崩壊の疑いを持った。
- 同住民が当事者から1頭を預かり動物病院を受診。その際、紹介されたボランティア団体に相談。そのボランティア団体からケースワーカーに相談があり、当事者宅に訪問したところ多頭飼育崩壊が発覚した。
- 親族や知人に譲渡をするよう指導を行ったが、ボランティア団体からの連絡・相談があったことから申請を決定。
- 申請時に当事者宅に4頭の猫がいることを確認したが、通報者からその他に6頭程度いるとの話があったため10頭分のチケットを申請したが、当事者宅とその付近を捜索しても宅内の4頭しか確認できなかった。その4頭にのみチケットを使用し、6枚が未使用となった。
- 体調不良により2頭の手術を7月2日に延期したが、手術後、当事者宅に戻ってからは体調不良はみられない。
- 支援後も臭いは多少あるが、トイレや餌場の清掃を行っており以前より清潔になっている。また、運動スペースも確保できている。
- 当事者宅はペット不可の物件だが、猫をこれ以上増やさないことを条件に今までどおりペットと住み続けてよいと大家から許可を得ることができた。そのため、当事者と4頭はこのまま同じ場所に住み続ける。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
---|---|---|---|---|
6月18日 | 1 | 1 | 0 | 2 |
7月2日 | 0 | 2 | 0 | 2 |
計 | 1 | 3 | 0 | 4 |
【現場写真(支援前)】
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
ボランティア団体の方と協力しながら不妊手術を無事終えることができた。
どうぶつ基金スタッフコメント
当初10頭の申請でしたが、実際には猫は4頭でした。2頭が体調を崩すことがありましたが、4頭の手術は無事に完了し、当事者宅内で過ごしています。トイレ等の清掃も行われるようになり、支援前と比較すると衛生環境も改善したようです。
本件については、本来ペット不可の賃貸物件であるところ、大家さんのご厚意により、これ以上猫を増やさないことを条件に今後も猫と一緒に住み続けることができます。当事者にも猫にも良い結果になったのではないでしょうか。
当事者は飼育環境改善の取り組みを怠ることなく、4頭の猫を最後まで大切にお世話してほしいと思います。