岐阜県多頭飼育救済支援レポート(行政枠)⑧
申請No.8
申請日:2018年8月24日
申請/実施責任者:岐阜県健康福祉部生活衛生課
場所:岐阜県関市
居住者: 当事者本人(47歳、女)、母親(79歳)、姉(52歳)、娘(12歳)
居住環境:持ち家/戸建て(土地は借地)
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:54頭(内36頭が不妊手術済、5頭が仔猫※手術可能月齢に達していなかったため未手術)
手術日:10月6日、15日、18日、25日、26日
チケット発行数:13枚
協力病院:古田動物病院
手術頭数:13頭
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
-
- 20年以上前に去勢済みのオス1頭とメス1頭を飼い始めた。
- 10年以上前にメス猫及び子猫を連れてきた後、外に出た猫が妊娠出産し増えた。
- 猫の数が増えたのはここ最近ではなく10年前も今とほぼ変わらない頭数を飼育していた。
- 平成30年1月頃に転居しており家屋内に猫が残され世話ができなくなった。
- 崩壊時の頭数は把握しておらず全頭不妊去勢手術をしていなかった。
- 市役所を通じて多頭飼育をしている世帯があることを保健所が把握し多頭飼育が発覚した。
- 飼い主へ指導していたところ中部猫ライフから相談があった。
- 猫を保護しボランティアシェルターに収容、不妊去勢手術等を施しているが猫は室内と外を出入りしている為すべての猫を保護しきれていない状態であった。
- 実際に今回行った猫の手術頭数49頭の内、13頭はどうぶつ基金のチケットを使用し手術した。
- 残りの36頭は中部猫ライフがすでに手術をしていた。(中部猫ライフと相談しチケット申請枚数は13枚となった。)
- 手術後、飼い主が飼育継続を希望する3頭を除き新しい飼い主へ譲渡する予定であったが、全頭が新しい飼い主へ譲渡となった。
手術後の猫の行方(報告書より)
保護した団体:中部猫ライフ
保護先から譲渡した猫の頭数:18頭
現在新しい飼い主募集中の猫の頭数:36頭
現場に残っている猫の頭数:0頭
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
10月6日 | 0 | 1 | 0 | 1 |
10月15日 | 0 | 4 | 0 | 4 |
10月18日 | 1 | 1 | 0 | 2 |
10月25日 | 0 | 1 | 0 | 1 |
10月26日 | 4 | 1 | 0 | 5 |
計 | 5 | 8 | 0 | 13 |
【現場写真(支援前)】
【現場写真(支援後)】
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
・ボランティアの協力のおかげで猫を保護することができた。
・どうぶつ基金のチケットの配布を受けることでボランティアが実施する不妊去勢手術費の負担を一部でも軽減することが出来た。
・後もボランティアをはじめとした関係者との連携を図りながら多頭飼育崩壊への対応に当たりたい。
どうぶつ基金スタッフコメント
今回のケースは、行政が多頭飼育救済の窓口となり、民間ボランティアと連携を取りながら進められた事例であった。崩壊時の頭数が把握出来ないほどに繁殖を繰り返し、衛生状況の面でも健康な飼養ができていなかったように見受けられる。飼い始めの時点ではオス猫は去勢されており、中外自由飼いだった為にメス猫が妊娠して頭数が増えていることから、オス猫もメス猫も双方に避妊手術を早期に施すことが重要であると感じた。
現場 | オス | メス | 性別不明 | 耳カットのみ | 合計 |