不衛生な環境で、飢えや苦痛に耐えるだけの毎日。
そんな悲劇に終止符を打つ、
それがどうぶつ基金の多頭飼育救済。
多頭飼育崩壊とは
多頭飼育崩壊とは、ペットの数が増え、経済的にも破綻し、ペットの適正な飼育ができなくなった状況のことです。多頭飼育崩壊に陥った飼い主の多くは、悲惨な現実を見ようとしません。飢えや苦痛に耐えるだけの毎日はペットの心身に悪影響を与えるほか、悪臭などによって子供が学校でいじめにあう、周辺住民の生活環境が損なわれるなど、近年大きな社会問題となっています。
「飼い主の責任」では解決しない
多くの自治体は、多頭飼育崩壊に対して積極的な関与を避けてきました。今も「飼い主の責任」という便利な言葉のもと、全国で悲惨な状況が放置されています。もちろん飼い主に責任はあります。だからといって、飼い主任せにしていてはいつまで経っても解決しません。それどころか状況は悪化するばかりです。
見るに見かねたボランティアが支援を行うこともありますが、多頭飼育崩壊は、飼い主の精神状態や経済状況、所有権の問題などが複雑に絡み合うため、民間のみで解決に導くことは困難です。環境省が2021年3月に公表した「多頭飼育対策ガイドライン」においても、自治体内における社会福祉と動物愛護管理の多機関が連携して解決にあたること、そして、官民を超えた連携が重要であることがはっきりと書かれています。「飼い主の責任」を口実に自治体が後ろ向きになることは許されません。
どうぶつ基金の多頭飼育救済支援
多頭飼育崩壊を解決するための第一歩、それは現場にいる犬・猫の全頭不妊手術です。しかし、多くの場合、飼い主にその手術費用を負担する経済的余裕はありません。また、行政も税金を不妊手術費用に使うことはできません。
どうぶつ基金は、多頭飼育崩壊から人と動物を同時に救うため、無料不妊手術チケットによる支援を行っています。彼らの繁殖を止めることで、飼い主に考える・行動できる時間を与え、関係者のサポートのもと生活を立て直してもらう。それが、どうぶつ基金の多頭飼育救済支援です。
申請要件
どうぶつ基金の行政枠に登録している自治体のみ申請が可能です。多頭飼育者本人やご家族、一般枠および団体枠の登録ボランティア様からの申請は受け付けておりません。まずは地元の行政にご相談ください。
申請方法
以下の多頭飼育救済支援申請フォームより、必要事項を記入のうえ申請を行ってください。 事務局で申請内容を確認し、審査のうえ支援の可否を決定いたします。
申請後、事務局から詳しい状況の確認を行うことがございます。あらかじめご了承ください。
申請に関するお問い合わせ
申請にあたってのご注意点
以下の多頭飼育救済支援申請フォームより、必要事項を記入のうえ申請を行ってください。
事務局で申請内容を確認し、審査のうえ支援の可否を決定いたします。
申請後、事務局から詳しい状況の確認を行うことがございます。あらかじめご了承ください。
- どうぶつ基金の行政枠登録がまだの場合、以下ページを参照のうえ行政枠登録を行ってください。
https://sakuraneko-tnr.doubutukikin.or.jp/about/register - 多頭飼育当事者との接触、話し合い、当事者宅への立ち入り、犬猫の運搬には必ず申請者である行政が立ち会ってください。
- 往診、出張手術については原則不可としております。事情があり希望する場合は必ず事前にご相談ください。事前にご相談がない場合は認められません。
- 現場の犬猫をボランティア(個人・団体)が全頭保護する場合、申請行政によるボランティアの飼育環境確認と、飼育環境の様子が分かる写真をご提出いただきます。
- 現場の犬猫を動物愛護センター等(行政施設)が引き取って譲渡先を探す場合、譲渡先が見つからない場合も殺処分しないことを確約していただきます。
- 犬の多頭飼育救済については、引き受け可能な病院が限られており、ご希望に沿えないことがございます。あらかじめご了承ください。
- ご申請後、事務局よりさらに詳しい状況の確認や写真等の提出を依頼することがあります。また、申請内容により支援ができないことがございます。あらかじめご了承ください。
これまでの多頭飼育救済支援事例
2018年度に多頭飼育崩壊現場への支援を開始してから現在に至るまで、実施したすべての多頭飼育救済支援についてレポートを作成・公開しております。申請をお考えの自治体の皆様はぜひご参照ください。
申請件数推移
申請に関するお問い合わせ