埼玉県飯能市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㉜

申請No.32
申請日:2020年11月18日
申請/実施責任者:飯能市 環境緑水課
居住者:当事者(67歳、女)、夫(73歳)、娘(40歳)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:19頭
手術日:12月5日、6日
協力病院:おおにし動物病院
チケット発行数:20枚
手術頭数:19頭(申請時現場の猫の総数20頭だったが、捕獲時19頭と発覚)

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 当初は数頭の猫を飼育していた。
    2. 数年前から近所にいる野良猫をかわいそうに思い保護を始めるが、不妊手術をしていなかったため子猫が生まれ、20頭近くになってしまった。
    3. 外飼いの猫が近所で糞尿をするようになり、近隣から苦情が出たことで多頭飼育崩壊が発覚。ボランティアからも相談があった。
    4. 当事者は不妊手術費用を負担できず、早めに対処しないとますます対応が厳しくなる恐れがあったため申請に至る。
    5. 協働するボランティアと捕獲・運搬作業のスケジュールをしっかり打ち合わせて備えたものの、当日、猫を一度で運搬することはできず2日に分けて運搬することになった。
    6. 猫の総数20頭として申請があったが、捕獲時に19頭と判明。
    7. 手術後は室内飼育に努めており、当事者に対する周囲からの苦情もほとんどなくなった。
    8. ボランティアが猫の譲渡について当事者へ提案するも、当事者の強い希望で譲渡は実施せず。19頭すべて当事者宅に戻り、当事者が継続して飼育する。
手術日 オス メス 耳カットのみ
12月5日 8 8 0 16
12月6日 3 0 0 3
11 8 0 19

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
当事者およびボランティアの意見の食い違いもなく、比較的スムーズに対応できました。
少し対応が遅れればさらに頭数が増えていたであろうことを考えると、解決できたのはチケットを発行してくださったどうぶつ基金様のおかげであると感じております。
どうぶつ基金様、ボランティアの皆様の多大なるご協力により対応できましたこと、この場をお借りし心から感謝申し上げます。
大変ありがとうございました。


どうぶつ基金スタッフコメント
行政、ボランティア、当事者間の意思疎通がうまくできていたことで、申請~支援決定~捕獲~手術と終始スムーズに進んだ成功例です。当事者の強い希望により譲渡は断念せざるをえませんでしたが、手術後の猫は当事者が終生責任を持ってお世話をしていきます。
これまで何度も書いていますが、最初に不妊手術さえしていればこのような事態にはならないのです。かわいそうだからと保護した猫をさらに不幸にしないために、そして、不幸な命を生み出さないために不妊手術は絶対に必要です。このことが当たり前になるまで、もっともっと周知していかなければという想いをあらためて強くしました。


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