千葉県茂原市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㊲
申請No.37
申請日:2020年12月4日
申請/実施責任者:茂原市 環境保全課
場所:千葉県茂原市
居住者:当事者(67歳)
居住環境:貸家/戸建て
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数:27頭(うち13頭はボランティア団体の費用補助を受けて当事者負担で手術済)
手術日:12月22日
協力病院:ふー動物病院 袖ヶ浦分院
チケット発行数:14枚
手術頭数:13頭(1頭は衰弱が激しくボランティア団体が保護。その後ボランティア団体負担で手術済)
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
-
- 約4年前に弱ったオス猫を1頭保護し始めた。
- 家の内外を自由に行き来できる飼育状況で、連れて帰ってきた猫にも餌やりなどを行っていたところ、一気に繁殖してどうしようもなくなった。
- 増えすぎた猫を見た知人が「無責任な飼い方だ」と保健所に相談したことから多頭飼育状態が発覚。
- 今回は茂原市と長生村が合同で多頭飼育救済支援を行ったため、特例として2行政合同で往診による対応となった(手術は長生村の当事者宅で実施)。
- 手術予定であった14頭のうち1頭の衰弱が激しくボランティア団体が保護。そのため、手術頭数は13頭であった。
- ボランティア団体が保護した1頭を除く、手術済みの13頭はすべて当事者宅へ戻った。目立った変化はないが、室内飼いの努力など環境を改善させようとする姿勢は見て取れる。
- 全頭の不妊手術が完了し、個体数増加による環境悪化の恐れはなくなった。
- 今後は、ボランティア団体のサポートのもと譲渡活動を進めていく。全頭譲渡が望ましいが、当事者は数頭手元に残すことを希望している。
- ボランティア団体が保護した1頭はボランティア団体の費用負担で手術済み。その後、2020年11月7日に譲渡先が決定した。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
12月22日 | 8 | 5 | 0 | 13 |
計 | 8 | 5 | 0 | 13 |
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
計画していた頭数の手術は無事に終えることができた。段取り通りに手術を進めることができたが、手術の立ち会いが初だったため、ヘルプ作業や個体把握に手間取ってしまったように感じる。
どうぶつ基金スタッフコメント
今回は千葉県内の茂原市と長生村、2行政合同による往診での手術となりました。協力病院のご厚意にこの場を借りてお礼を申し上げます。
弱った猫を見かけて「何とかしてやりたい」と思う気持ちは人として自然なものです。そんな優しい気持ちでたった1頭の猫を保護したことから始まり、結果は27頭の多頭飼育崩壊でした。知人が保健所へ相談しなければ、もっと最悪な状況になっていたことでしょう。
猫を飼う、野良猫を保護する、野良猫のお世話をする-、猫との関わり方は違っても不妊手術の重要性に変わりはありません。このことをさらに強く訴えかけていきたいと思います。
現場 | オス | メス | 性別不明 | 耳カットのみ | 合計 |