滋賀県草津市多頭飼育救済支援レポート(団体枠)⑬

申請No.13
申請日:2019年11月8日
申請/実施責任者:NPO法人心輪
場所:滋賀県草津市
居住者:当事者本人(44歳、女、無職)、息子(18歳、無職)
居住環境:借家/アパート
生活保護受給の有無:受給している
多頭飼育現場の猫の総数:25頭
手術日: 11月24日
協力病院:京都ぜろの会
チケット発行数:25枚
手術頭数:25頭

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 5年程前に小学生だった子どもが捨て猫を2頭拾ってきた。
    2. オスとメスだったが経済的に厳しく不妊手術ができなかった。家と外を自由に行き来させていたため、徐々に数が増えていった。
    3. 市役所の環境課・住居課に相談したが猫は個人で対応して下さいと言われ、愛護センターも出来るだけ個人でやってもらいたいと言われ対応してもらえなかった。
    4. 一般社団法人動物愛護団体サルヴァドーレに相談したところ、さらに状況を悪化させないために全頭の手術をしてこれ以上増えないようにすることが最優先と言われた。
    5. 手術当日から翌日までサルヴァドーレが全頭術後観察のため預かって頂き、翌日元の場所に戻した。
    6. 術後全頭当事者宅に戻し、里親探しなどはNPO法人心輪も協力しながら、世話は当事者がすることになり、同じ状況にならないように連携を取りつつ見守っていく形になった。
手術日 オス メス 耳カットのみ
11月24日 8 17 0 25
8 17 0 25

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
・まずは全頭手術して数を増やさないすることが第一にあったので、どうぶつ基金さんやサルヴァドーレさんの迅速な対応や協力のおかげで、全頭全て捕獲し手術できたことが良かった。
・初めてのことだったので、申請の書類や猫の知識などでご迷惑をかけたことを考えると反省、今後の課題かと思いました。


どうぶつ基金スタッフコメント
当事者は生活保護受給者ですから、福祉事務所から派遣されたケースワーカーが家庭訪問や面接等を行っていたはずです。このような状態になるまで、ケースワーカーは何を見ていたのでしょうか。面倒なことになるから見て見ぬふりをしていたのではないでしょうか。この惨状を報告していたのでしょうか? 様々な疑問が残ります。 現状を知ったNPOが、何とかしてあげてくださいと行政に頼んでも、勝手にやってくださいと断られ、藁をもすがる思いで、どうぶつ基金に相談に来られました。

このような行政の対応は、生活保護法、憲法25条をを、あっても無いかのように軽んずる行為であり、許されるものではありません。

行政には猛省をもとめます。

最後になりましたが、今回、どうぶつ基金と協働して問題解決の取り組んでいただいたNPO法人心輪および一般社団法人動物愛護団体サルヴァドーレ、協力病院京都ゼロの会には心から感謝します。

 生活保護法 第一条 この法律は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基き、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする。

 日本国憲法 第二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度生活営む権利を有する。
は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生向上及び増進に努めなければならない。

 


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