京都府長岡京市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)⑱

申請No.18
申請日:2019年12月6日
申請/実施責任者:長岡京市役所
場所:京都府長岡京市
居住者:当事者(88歳、女)、娘(50歳)、孫(18歳)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護受給の有無:受給している
多頭飼育現場の猫の総数:58頭
手術日:12月21日、22日
協力病院:ぜろの会動物病院
チケット発行数:55枚
手術頭数:57頭(2頭分の把握漏れが発生した。新たに見つかった2頭の手術費用については当事者が負担)

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 孫が12~13年前に1頭の猫を拾ったのがきっかけで、それがどんどん増えていった
    2. 高齢者及び精神疾患を抱えている当事者から、当人達のみで多頭飼育崩壊を解決することが難しい状況となっている。
    3. 今年の5月末に近隣住民から団体に多頭飼育で困っていると相談あり。
    4. 翌日に法人職員が訪問し、多頭飼育の実態が発覚。
    5. 8月訪問時、脱走と未手術の猫の混入防止の為入口に二重扉を設置。体調不良の猫、犬を緊急で保護
    6. 9月に長岡京市環境政策課を訪問し、市が状況を把握
    7. 放置すれば猫がさらに増える可能性もあり(現に3頭程妊娠している恐れあり)、手遅れになる前に支援が必要と考え申請に至る
    8. 22日に2回目の搬出を行った後、当事者、ボランティア団体、行政による部屋の清掃を行い、清掃後、バルサンをたいた。
    9. 現時点では同じ場所に住み続けることになるが今後は、介護部門や生活保護担当が定期的な家庭訪問を行い、継続して状況把握を行っていく。住まいについては、転居も視野に入れ、当事者、関係機関と調整し検討していく。
    10. 手術を終えた猫については、病院で一泊し次の日に、全頭を所有者宅に戻している。2頭分の把握漏れが発生した。新たに見つかった2頭の手術費用については当事者が負担
    11. 今後については、引き続きボランティア団体による里親探しを継続し、出来る限り引渡し、数を減らしていく。
手術日 オス メス 耳カットのみ
12月21日 0 27 0 27
12月22日 28 0 0 28
28 27 0 55

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】
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今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
・行政の福祉部門、環境部門、ボランティア団体が連携し当日の猫の捕獲、搬出、手術を行い搬出後の部屋の掃除まで遂行できた。
・反省としては、把握できていた猫の頭数に誤りがあり、2頭の不妊手術チケットが発行できなかった。


どうぶつ基金スタッフコメント
多頭飼育崩壊は社会的な支援が必要な人から発生するケースが多いため、ボランティアだけでは対応が困難なことから、行政と共に対応しなければ解決が難しいと考えています。本ケースではボランティアにゃんこの里 60家(ロワや)さんの献身的な働きかけによって、行政(長岡市役所)からの多頭飼育救済申請に至りました。多頭飼育問題の解決には、行政、ボランティア、病院の協働が不可欠であることを再確認しました。

 


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計