鹿児島県日置市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㉕

申請No.25
申請日:2020年1月10日
申請/実施責任者:日置市役所
居住者:当事者(85歳、女)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護受給の有無:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:14頭
手術日:2月3日、4日、5日、7日、10日、12日
協力病院:森の動物病院
チケット発行数:14枚
手術頭数:13頭(残り1頭のオスを探すが行方不明で捕獲できず。発情期が始まり、現場を離れた可能性あり)

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 当事者は猫が好きで野良猫を放っておくことが出来ず、帰宅時に玄関前で餌を与えていた。20~30年前ぐらいから飼養し始め、一番多い時期で36頭いたが、車に轢かれたりすることもあり14頭になる。
    2. 餌やりの方法が間違っていたり、避妊・去勢手術をしなかった為に増えてしまった。1戸建てではあるが、古い家のため、隙間から猫が出入りしている。
    3. 令和元年夏に当事者が亡くなり、当事者の知人が入院中は餌を与えていた。当事者が死亡したため猫の処遇について市役所・保健所・ボランティアに相談があった。
    4. 10月頃にボランティア団体、保健所から情報提供があり、当事者が死亡しており身内がいない状況で、親戚が遠方にいるが猫の飼育はできないとのこと。
    5. 親戚に避妊去勢手術のことや、当事者の知人に自宅を使わせてもらうことなど了承を得られた為、地域猫として対応していく。
    6. しっぽの会に相談。吹上地域のボランティアの方数名で、猫の餌やりやトイレの世話などを行っていく。自治会長にも連絡を取り了承してもらう。
    7. 手術済の猫たちは、さつま・しっぽの会に連絡をもらい、ボランティアが迎えに行き、現場にリリース。
    8. 14頭中、13頭は2月12日までに手術を済ませリリース。
    9. 残り1頭のオスを探すが行方不明で捕獲できず。発情期が始まり、現場を離れた可能性あり。
    10. 里親募集を継続しながらボランティアの方が餌やりやトイレの世話を行っていく。
手術日 オス メス 耳カットのみ
2月3日 4 0 0 4
2月4日 0 2 0 2
2月5日 0 2 0 2
2月7日 1 1 0 2
2月10日 0 2 0 2
2月12日 0 1 0 1
5 8 0 13

【現場写真(支援前)】
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【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
・地域や保健所ボランティア団体の協力で、飼い主のいない猫たちに避妊・去勢手術をすることができた。
・1頭のオスを捕獲できなかったのが残念。


どうぶつ基金スタッフコメント
当事者はすでに亡くなっていますが、当事者の入院中から代わりに猫たちのお世話をしていた知人がいたことで救済につながりました。多頭飼育崩壊の当事者は、地域から孤立していることが少なくありません。今回は、地域のつながりが猫たちを救ったと言えるでしょう。行政、ボランティア、地域住民がうまく連携して解決をみた救済事案となりました。


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計