鹿児島県日置市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㊱

申請No.36
申請日:2020年12月4日
申請/実施責任者:日置市 市民生活課
場所:鹿児島県日置市
居住者:当事者(男、82歳、無職)、配偶者(79歳、無職)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:13頭
手術日:12月30日、1月4日、5日、9日
協力病院:森の動物病院
チケット発行数:13枚
手術頭数:12頭(1頭は交通事故に遭い手術不可となる)

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 数年前、自宅付近に捨てられた猫1頭に餌やりを始めたことがきっかけ。
    2. その後、猫がどんどん繁殖して頭数が増え、どうすることもできなくなった。
    3. 高齢者で年金暮らしのため、不妊手術費用を出せる状況になかった。
    4. 「猫が増えてしまいどうすることもできなくなった」と当事者から相談があり多頭飼育崩壊が発覚した。
    5. 現場は、隣家が少ない山間にある住宅。サンルーフ内に水やフード、トイレ場所などを常時確保している。
    6. 13頭全ての手術を実施予定であったが、そのうち1頭が当時者宅前の道路にて交通事故に遭い手術できず(その後死亡)。
    7. 当事者はこのまま同じ場所に住み続け、術後の猫12頭については当事者のもとで飼育を継続する。
手術日 オス メス 耳カットのみ
12月30日 4 2 0 6
1月4日 2 2 0 4
1月5日 0 1 0 1
1月9日 0 1 0 1
6 6 0 12

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
どうぶつ基金からの不妊手術チケットがなければ、多頭飼育崩壊がますます進行するところでした。また、地域ボランティア団体と協力病院のおかげでスムーズに手術を実施することができ、大変ありがたく感謝する次第です。


どうぶつ基金スタッフコメント
支援前の現場写真を見ると、猫が痩せていたり、ケガをしていたりする様子もなく、当事者なりにできる限りのお世話をしていたのだろうということが想像できます。捨てられた猫が可哀想という気持ちから始めた餌やりだったのでしょうが、最初の1頭の段階で不妊手術をしていれば、今頃は人も猫も穏やかに暮らしていたのではないでしょうか。
残念ながら1頭は交通事故で亡くなってしまいましたが、残りの12頭はすべて不妊手術を受け、一代限りの命を当事者宅で生きていきます。当事者が高齢であることを考えれば、今後のためにも行政やボランティア団体との繋がりができたことは良かったと思います。


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計