3_沖縄県与那原町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.3
申請日:2023年4月12日
申請/実施責任者:与那原町
場所:沖縄県 与那原町
居住者:当時者本人(女性、41歳、パート)
居住環境:貸家/アパート
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:34頭
手術日:5月17日、5月23日、5月30日
協力病院:TNRなかぐすく
チケット発行数:26枚(子猫8頭を除いた成猫分を申請)
手術頭数:26頭
協働ボランティア:よなばるネコの会

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 5年ほど前にメスの野良猫1頭に餌やりをしており、たまに自宅内に入れたりしていた。
  2. 現在入院中の当事者の母親が猫の管理を行っていたが、不妊手術はかわいそうだからと手術を受けさせず、どんどん頭数が増えていった。
  3. 当事者の娘から町に相談があり多頭飼育が発覚。
  4. 猫の管理をしていた当事者の母を説得して不妊手術を受けさせるべきであったがままならず。放置すると猫が今以上に増える状況であったため、今すぐ不妊手術を実施する必要があると判断し申請に至る。
  5. 34頭中26頭手術済み。うち1頭に血尿が確認されたため病院を受診予定。子猫8頭についてはすでに譲渡されており里親にて不妊手術を実施する。
  6. <当事者と連絡がつかず手術後も環境改善がされていない状況が続いていたが、現在は、改善に向けて猫の居住空間の確保や室内清掃を実施中である。
  7. 手術後の猫は当事者が飼育を継続するが、譲渡先を探して頭数を減らしていく。
手術日 オス メス 耳カットのみ
5月17日 0 10 0 10
5月23日 10 0 0 10
5月30日 1 5 0 6
11 15 0 26

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
不妊手術は問題なく円滑に実施できたが、現在までに里親を見つけることができていない。


どうぶつ基金スタッフコメント
「不妊手術はかわいそう」よく聞く言葉です。
その結果、どんどん猫が増えて手に負えなくなり、もっと「かわいそう」な状態に猫を追い込むことになります。糞尿だらけの不衛生な環境、餌も不足し、ケガや病気になっても医療も受けることができない-。そのような環境での生活を強いることは「かわいそう」ではないのでしょうか。
年配の方に限らず若年層においても「不妊手術は人間のエゴだ、虐待だ」という旧態依然な考え方は根強く残っています。これを打破することは簡単なようでとても難しいことですが、来る日も来る日も、地道に啓発活動を続けていくしかありません。「どうか、不妊手術を否定した先にどのような状況が待っているかを見てほしい」と切に願う毎日です。


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