59_鹿児島県鹿屋市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.59
申請日:2023年11月7日
申請/実施責任者:鹿屋市役所 生活環境課
場所:鹿児島県鹿屋市
居住者:当事者本人(75歳、女性、無職)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:12頭
手術日:11月24日、12月14日
協力病院:ル・オーナペットクリニック
チケット発行数:12枚
手術頭数:11頭(1頭が行方不明になり手術できず)
協働ボランティア名:個人ボランティア
申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)
- 詳細は不明であるが、30年前頃から猫が好きで飼っている。
- 当事者が病気で身体の自由がきかなくなり、徐々に猫の世話ができなくなった。現在は判断も難しくなっており、猫の管理が行き届いていない状態。室外飼育で不妊手術をしていなかったことから頭数が増え、増減を繰り返している。
- 近くに住む親族が猫と当事者のお世話をするようになり、これ以上猫を増やすわけにはいかないと不妊手術をすることを決めて市に相談した。
- 親族から、室外(猫小屋)で飼うこと(室内に入れると傷やふん尿で、住める状況でなくなってしまう)、餌を朝と晩の決まった時間に与えること、定期的に猫小屋の清掃を行うことを当事者に伝えてもらう。
- 親族が猫のお世話をしている状況を考え、これ以上の繁殖を止めるため申請に至る。
- 支援後は近所に住む親族が基本的に毎日お世話に行っている。その際、猫のトイレ等の清掃もしており猫はより健康になった。トイレは大きいものが4つあり、戸建てで庭があるため運動スペースは確保されている。
- 手術までの間に1頭が姿を見せなくなってしまったが、残る11頭はチケットを使用して手術済みとなった。全頭当事者宅に戻され、今後も親族が飼養を継続する。また、野良猫が1頭が迷い込んできたが、この1頭と行方不明の1頭については、地元ボランティア団体の補助制度を紹介して早急に手術を行う。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
11月24日 | 0 | 3 | 0 | 3 |
12月14日 | 1 | 7 | 0 | 8 |
計 | 1 | 10 | 0 | 11 |
今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
行政枠で毎月お世話になっているため、スムーズに手続きが進められた。
頭数が多いことから捕獲を初めて手伝ったが、猫のことをよく知るきっかけとなり勉強となった。
どうぶつ基金スタッフコメント
迷い込んだ野良猫が1頭増え、1頭が行方不明となった状態ですが、この2頭については発見・捕獲ができれば手術の目途がついています。他の11頭は全頭が手術済みとなり、これ以上増えることはありません。当事者の状態から本人がお世話をすることは難しいものの、親族が毎日訪問して飼養環境や猫の健康状態も改善されているとのこと。この親族の方の申告がなければ、さらに状況は悪化していたでしょう。本当に良かったと思います。
野良猫が迷い込んできた状況から、近隣のTNRも進めるべきでしょう。幸い、鹿屋市は行政枠登録をしています。ぜひ近隣の野良猫の生息状況を確認し、地域一体の猫の不妊化を進めていただきたいと思います。