60_東京都日の出町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.60
申請日:2023年11月8日
申請/実施責任者:日の出町役場 生活安全安心課
場所:東京都西多摩郡日の出町
居住者:当事者本人(78歳、男、無職)
居住環境:持ち家/一戸建て ※猫はビニールハウスで飼育している
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:26頭(22頭で申請するも実際は26頭であった)
手術日:11月23日
協力病院:きもと動物病院
チケット発行数:15枚(申請時の子猫7頭を除く15頭で申請)
手術頭数:15頭
協働ボランティア:陽だまり猫の会

申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)

  1. 10年ほど前、苺を栽培していた所有の畑(ビニールハウス)に痩せた猫3頭が迷いこんてきた。モグラを駆除してくれるために餌をあげたのがきっかけ。
  2. 10年ほど前から毎日2回、餌をあげていたら2022年に10数頭まで増えていた。
  3. 猫がすみついているのが道路からもわかるために猫を捨てていく人もおり、車に轢かれたり突然いなくなることも多々あったため、最近になって20頭ほどいることに気づいた。
  4. 近隣住民からビニールハウス付近でよく猫を見かけたり、車に轢かれたりしているとの情報が協働ボランティア団体に連絡が入り多頭飼育が発覚。
  5. 申請に至るまでにボランティア団体とTNRを行い、頭数を抑制すること、不妊手術後も餌は従来どおりに与えてほしい、ビニールハウス内の清潔な環境を保持することを当事者本人に指導したが、当事者自身で正確な頭数が未把握、環境の劣悪さ、周辺住民への考慮を理由に申請に至った。
  6. 総数26頭のうち、チケットを使用して15頭の不妊手術を行った。支援時に発覚した2頭は11月24日にボランティア団体の費用負担にて不妊手術を実施した。支援時に発覚した2頭を含む残る子猫9頭は協働ボランティア団体が保護し不妊手術を実施した。
  7. 成猫17頭をビニールハウスに戻す予定であったが、1頭に足の骨折が発覚したため、ボランティア団体が保護した。ほか成猫16頭はビニールハウスに戻し、子猫9頭を含め保護した猫はボランティア団体にて里親を探す予定である。
  8. 戻された成猫16頭は、ビニールハウスのため当事者の居住はないが、支援後も同様に1日2回毎日餌を与え続ける予定である。
  9. 支援後は餌場周辺については、以前と比べて整理整頓がされるようになり、臭いは多少軽減した。
  10. ビニールハウスに戻された成猫は餌を食べるものの、人が近づくと蜘蛛の子を散らすように逃げてしまうようになったが、元気がない様子は見受けられない。
  11. 保護した子猫は、親離れか環境の変化のためか体調を崩しており、点滴を受けている子猫が多かった。
手術日オスメス耳カットのみ
11月23日312015
312015

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
初めての案件であり、流れが理解できていない部分もありながらスタートしたが、各関係者から教えてもらいながら無事に手術を終えることができた。
本案件は通常の自宅とは異なり、畑内のビニールハウスのため総数の把握に時間を要した。


どうぶつ基金スタッフコメント
現時点で現場にいる猫は全頭手術済みとなりましたが、頭数が増えた原因の一つに遺棄があげられています。今後も同様のことが起こる可能性は高く、当事者が居住している住宅ではなくビニールハウスが現場であることから、継続して状況確認を行う必要があります。当事者が猫の増減を把握できないのであれば、行政や近隣住民、地元団体等で定期的にチェックするなど、今回の支援を無駄にしない取り組みを行っていただくことを期待します。


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