37_東京都東大和市多頭飼育救済支援レポート(行政枠) 同案件2回目(1回目㉟)

申請No.37
申請日:2023年8月10日
申請/実施責任者:東大和市 市民環境部 環境対策課
場所:東京都東大和市
居住者:当事者本人(59歳、女性、パート)、夫(59歳、会社員)、長女(32歳、パート)、次男(30歳、パート)
居住環境:貸家/アパート
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:52頭
手術日:9月25日、10月5日、10月16日
協力病院:おおにし動物病院
チケット発行数:9枚(未手術10頭のうち1頭が手術前に亡くなった)
手術頭数:9頭
協働ボランティア名:東大和にゃんこの里と東大和80catの仲間達

申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)

  1. 1回目の支援時に未手術となった10頭について申請を予定していたが、このうち1頭が支援前に亡くなり、残る9頭分について2回目の申請を行った。※東大和市1回目レポートはこちら
  2. もともと52頭いたが、1回目の支援後に手術済の27頭はボランティア団体に保護され、1頭がすでに譲渡されている。今回の支援で残る9頭も無事に手術済みとなり当事者宅に戻った。
  3. 当事者が部屋や個々のケージ内を定期的に清掃しており、現場の衛生状態は大幅に改善されている。支援後は猫同士のけんかや鳴き声が大幅に減少し、猫は穏やかに過ごしている。
  4. 譲渡できる猫はボランティア団体が譲渡に向けて引き取っており、当事者宅には病気等で譲渡に出せない猫12頭が残っているが、当事者が責任をもって終生飼養する。
  5. 以前はケージ内に複数頭入れられ、かつケージ内のみでの飼育であったが、現在は1ゲージにつき1頭ずつで飼育。ケージ内にトイレを設定しているほか大きめの共用トイレも設置。順番にケージの外に出すようにもなり、脱走防止措置も複数個所に設けている。
  6. 生活環境を整理して一定期間同じ場所に住み続ける予定だが、現在居住している集合住宅が改装されるという話があり、次の居住地探しも行っている。
手術日オスメス耳カットのみ
9月25日2103
10月5日3003
10月16日2103
7209

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
今回対応にあたった多頭飼育崩壊については、2022年11月頃に発覚してからおよそ1年間の時間がかかり全頭の手術が完了しました。
対象の猫が、比較的高齢であったことにより譲渡が進まず、協働したボランティアの負担を考慮したことが要因です。しかし、その状況下においても協働したボランティアがさまざまなツールを活用して活動してくれたこと、行政とボランティアが密に情報共有を行い、連携して活動できたことにより手術完了まで至りました。
また、今回の多頭飼育崩壊をきっかけに行政との連携方法を再考し、今後の体制を整理することができました。


どうぶつ基金スタッフコメント
1回目の支援が行われたのは2022年11月~2023年1月。そこから実に1年以上かかって解決に至りました。当初52頭いた猫は、譲渡に向けてその大半をボランティア団体に引き取られ、当事者宅には病気などで譲渡が困難と思われる12頭のみが残っています。頭数が減ったことで人も猫もストレスが減り、清掃も行き届くようになって猫も穏やかに過ごしているとのこと。当事者は、自分のもとに残った猫たちが最期まで快適に過ごせるよう懸命にお世話してほしいと思います。
このような結果を迎えられたのは、長きにわたって当事者とコミュニケーションを取り続け、関わり続けた行政・ボランティア団体の尽力があってこそ。全体を通して官民協働の重要性をあらためて認識した案件でした。


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