8_群馬県桐生市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)  

申請No.8
申請日:2024年5月1日
申請/実施責任者:桐生市
場所:群馬県 桐生市
居住者:当事者本人(49歳、女、会社員)、父(80歳、無職)、母(76歳、無職)、妹(47歳、無職)
居住環境:貸家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):59頭(4頭)
手術日:5月9日、6月13日、7月11日
協力病院:いながき動物病院桐生分院
チケット発行数:55枚(当初の総数57頭のうち子猫2頭を除く55頭分を申請)
手術頭数:46頭(9頭が体調不良により手術できず)
協働ボランティア:お散歩モールと猫のみせ

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 当事者の父母が野良猫を保護するなどしており、当事者が幼い頃から20数頭の猫がいた。
  2. 猫を屋外で飼育していたが、近所からの苦情で室内で飼うようにしたところ増えてしまった。
  3. 本世帯は、当事者の給与と父母の年金で生計を維持している。57頭の餌代だけでも毎月相当な出費となっており、猫に必要な医療を受けさせることができていない。これ以上増やさないため、子猫以外の55頭に対し不妊手術を行うことを決断した。
  4. 当初、当事者は主に経済的理由により数頭ずつ手術を受けさせることを考えていたが「全頭一度に行わないと意味がない」と説得。了解を得て今回の支援申請に至る。
  5.  申請時は総数57頭としていたが、6月に子猫が2頭生まれ59頭(うち子猫4頭)となった。46頭はチケットにて手術済みとなったが、9頭は体調不良により手術できず。また子猫4頭のうち2頭について手術を行ったが、残る2頭については未手術である。
  6. 支援後の総数59頭の内訳は、手術済みの成猫46頭、未手術の成猫9頭、手術済みの子猫2頭、未手術の子猫2頭となる。未手術の11頭(子猫2頭)は、当事者が手術費用を負担して手術をする予定。
  7. 59頭は当事者宅で使用を継続するが、今後は完全室内飼育となる予定である。
  8. 少し清掃が進み、衛生環境については改善がみられるが、飼育環境についてはあまり変化がない。家族が干渉を嫌うため訪問が難しいが、猫の状態は回復しケンカが減少した。
手術日オスメス耳カットのみ
5月9日169025
6月13日89017
7月11日2204
2620046

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
目標より手術頭数が少なかったことと、譲渡に向けて当事者と家族を説得できなかったことが反省点である。


どうぶつ基金スタッフコメント
本件は必ず継続して飼育環境と猫の状況を確認いただく必要があります。
体長不良が理由とはいえ未手術の成猫が9頭、そして子猫が2頭、現場に残っています。早急に手術を行うか、手術までの間に何らかの指導が必要でしょう。これまでの経緯をみても、不妊手術を当事者任せにしていては、あっという間に元の状態に戻ります。
行政は「全頭一度に行わないと意味がない」と説得したとのことですが、まさにその通りで、今回の支援がまったく意味のないものになってしまいます。着手した以上は、全頭の手術が完了するまで継続して関わっていただくことを強く望みます。


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