28_北海道苫小牧市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)※同案件2回目
申請No.28
申請日:2024年7月25日
申請/実施責任者:苫小牧市 環境生活課
場所:北海道苫小牧市
居住者:当事者本人(85歳、女、無職)
居住環境:貸家/アパート、集合住宅
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):7頭(0頭)(15頭で申請するも実際は7頭だった)
手術日:8月31日
協力病院:Mobile VET Office
チケット発行数:15枚(申請時の総数15頭分を申請)
手術頭数:7頭(全頭手術済み)
協働ボランティア:NPO法人猫と人を繋ぐツキネコ北海道
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 2024年07月に同案件1回目の申請をし、20頭の手術を実施。今回で2回目の申請となる。
※苫小牧市1回目のレポートはこちら。 - 1回目支援時に、壁の穴から天井裏や壁裏に逃げこむなどして把握できていなかった15頭分を申請。1回目支援後に当事者は施設に入所して不在の状況ではあるが、本件関係者は当事者宅への出入りが可能である。給餌など残った猫の健康状態にも不安があるため早期の捕獲実施が必要である。
- 15頭で申請するも実際には7頭で、今回の支援によって全頭手術済みとなった。
- 1回目の支援で手術済みとなった20頭+今回の支援で手術済みとなった7頭=計27頭の猫はすべてボランティア団体が保護している。適切な飼養環境のもと健康状態の悪い猫については治療も行われ、譲渡先探しが継続されている。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
---|---|---|---|---|
8月31日 | 5 | 2 | 0 | 7 |
計 | 5 | 2 | 0 | 7 |
【現場写真(支援前)】
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今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
1回目の支援で20頭を手術し、その時に把握できていなかった猫を15頭として2回目申請を行ったが、実際には7頭しかおらずチケットに未使用が出てしまった。
2回目の支援実施まで給餌等の対策をしたが、適切に飼育している状態ではなかったが、全頭捕獲して不妊手術や治療を受けることができたため自己評価としては100点としたい。
どうぶつ基金スタッフコメント
前回の支援後に天井裏や壁裏に隠れている猫がいたと報告を受け、捕獲が難しいのではと予想していましたが、想定より頭数が少なかったことと、何より行政の方が捕獲に尽力してくださったことが大きかったと思います。また、本件現場のすべての猫をボランティア団体に保護していただけたことによって、飼い主の施設入所によって帰る場所を失った猫にとって最善の結果となりました。
しかしながら、このようなケースにおけるボランティア団体の負担は計り知れません。問題解決に必要なさまざまな負担の多くを民間ボランティアが引き受けている現状から脱しなければ、いずれ行き詰まりを迎えます。国や自治体は早急に考え方を転換し、1日も早く公的支援による解決方法を模索すべきではないでしょうか。もちろん、飼い主のみを救い、動物の命を見捨てるような解決方法が時代遅れであることは言うまでもなく、きちんと命に向き合う方法を考えていただきたいです。