43_沖縄県沖縄市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.43
申請日:2024年11月20日
申請/実施責任者:沖縄市役所 市民部 環境課
場所:沖縄県沖縄市
居住者:当事者本人(61歳、女、無職)妹(55歳、B型就労)
居住環境:貸家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):22頭(0頭)
手術日:12月4日、10日、11日
協力病院:TNRなかぐすく
チケット発行数:17枚(手術済み5頭を除く17頭分を申請)
手術頭数:16頭(病気により1頭が手術対象外となった)
協働ボランティア:琉球わんにゃんゆいまーる
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 2011年頃に近所の野良猫1頭、その1年後に別の野良猫1頭を保護して2頭を飼育していた。
- 2頭ともメスだったため、飼い猫同士で繁殖することはなかった。その後、2頭目を保護してから3年後にオスの野良猫を保護。不妊手術をしていなかったため自宅内で繁殖した。飼い始めから多頭飼育状態に陥るまでの期間は3年~4年程度と思われる。
- 2024年、別件で自治会が当事者宅を訪問したことから多頭飼育であることが発覚。自治会からボランティア団体に相談があり、沖縄市役所へ連絡が入った。
- 支援申請を前提に現場訪問を行い、現場に22頭の猫がいることを確認。これ以上増えると当事者による管理が困難になること、また、生活保護世帯で自力での不妊手術は金銭面で難しいことが明らかであるため申請を決定。
- 支援実施に向けて、不妊手術をしていない雌雄を分けるよう対策。猫の健康状態は問題ない様子であったため、今後は野良猫を保護したりしないよう注意指導を行った。
- 手術対象17頭のうち1頭が肺気腫により手術不可となり、今後は主治医と相談しながら対応を検討していく。
- 22頭の猫は今後も当事者が飼養を継続する。支援前から衛生環境については清潔に保たれ、支援後も維持できており問題は見られない。術後の猫についても、健康でストレスをため込んでいるような様子は見られない。
- 手術前は猫22頭に対してトイレが7個しかなかったが、トイレの数を増やす、複数頭でトイレが可能なものを設置するなどして改善が見られた。まだ十分な数ではないため可能な範囲で増やしていく。
手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
---|---|---|---|---|
12月4日 | 0 | 6 | 0 | 6 |
12月10日 | 0 | 5 | 0 | 5 |
12月11日 | 5 | 0 | 0 | 5 |
計 | 5 | 11 | 0 | 16 |
【現場写真(支援前)】


今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
沖縄市として初めての多頭飼育救済支援の活用であったが、問題なく実施することができた。今後はもっとスムーズに行えるようにしていきたい。
どうぶつ基金スタッフコメント
病気で手術不可となった1頭を除いて手術済みとなりました。本件は完全室内飼育であるため、もうこれ以上、猫が増えることはありません。支援前・支援後の現場写真からも、一定程度、飼育環境が清潔に保たれていることが分かります。当事者と22頭の猫は今後も今の住居で暮らしますが、今後も今の状況を維持できるように、行政には当事者とのつながりを維持していただきたいと思います。
自治会の訪問がきっかけとなりましたが、今回の支援につながって本当に良かったと思います。