25_群馬県伊勢崎市多頭飼育救済支援レポート(行政枠) 

申請No.25
申請日:2022年8月22日
申請/実施責任者:伊勢崎市 環境部環境政策課
場所:群馬県伊勢崎市
居住者:当事者本人(70歳、男、会社員)、配偶者(71歳、女、契約社員)、娘(39歳、会社員)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:40頭
手術日:9月9日、10日、10月1日、14日、15日、29日
協力病院:ふー動物病院 群馬分院
チケット発行数:40枚
手術頭数:30頭(外飼いの猫10頭が捕獲できず)
協働ボランティア:NPO法人群馬わんにゃんネットワーク

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 15年ほど前、当事者が友人から5頭のメス猫を譲り受けた。
  2. その5頭を未手術、かつ室内外を自由に行き来できる状況で飼育していたため野良猫と交配して繁殖。さらに、猫が室内に入る・入らないに関わらず、当事者が餌付けをしてしまったことも繁殖の原因と考えられる。
  3. 近隣住民からボランティア団体に相談があり多頭飼育崩壊が発覚。猫を室内飼育とすることやトイレの設置、餌のあげ方、また近隣住民へ配慮するよう指導するも解決に至らず。
  4. 環境衛生および動物愛護の観点から救済の必要があると判断し申請を行った。
  5. 室内飼いの猫は全頭捕獲して手術済みとなったが、チケットの有効期間に外猫10頭の捕獲ができず10枚が未使用となった。今後も継続して捕獲を試み、捕獲ができ次第手術予定である。
  6. 室内にたまっていた糞尿や抜毛、残った餌やゴミ等が片付けられて臭いは軽減された。ただ、物置については片付けが終了していないため、今後も継続して清掃を行う。
  7. 猫は全頭現場に戻り、当事者が飼育を継続する。トイレの数を増やし、猫の運動スペースを確保したことでストレスも軽減できたようである。病気(風邪)だった猫も回復がみられ、健康状態も良くなっているようだ。
手術日 オス メス 耳カットのみ
9月9日
9月10日
10月1日
10月14日
10月15日
10月29日
12 18 0 30
12 18 0 30

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
飼育環境は改善され猫の健康状態も良くなったが、外猫10頭は捕獲できず未手術となった。外猫の捕獲が思った以上に困難であったため、今後は捕獲の際の人数や日程を増やしていきたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
5頭のメス猫を譲り受け未手術の状態で室内外を行き来させる、室内外かまわず餌をやる…、これでは多頭飼育崩壊になるのは当たり前です。
こういったケースを目にするたび、多頭飼育崩壊を予防することの難しさをあらためて感じます。昔と今では飼育方法や飼い主に求められる責任が大きく変化しているにも関わらず、その情報がアップデートされていない飼い主が存在します。昔の考え方のままでは、猫や犬、そして人も不幸になるのだということをしっかり伝えていかなければいけません。
特に今回の当事者には問題意識があまり感じられません。10頭が未手術であることを考えると短期間で元通りになる可能性もあります。未手術の猫の捕獲を継続することはもちろん、当事者へのしっかりとした指導も継続していただきたいと強く思います。


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