近年、ご自身が大切に築いてきた財産を「不幸な犬や猫のために役立ててほしい」というご遺言のもと、遺贈される方が増えております。また、大切な方から受け継いだ財産を「故人が大好きだった犬や猫のために使ってほしい」とご寄付いただくことも増えております。どうぶつ基金は、このような故人のご遺志やご家族の想いをしっかりと受け止め、人と動物がが幸せに共生できる社会の実現に向けて役立ててまいります。
遺贈とは
遺言書によって指定した個人や団体に、財産の全部または一部を贈る・寄付することを「遺贈」といいます。遺贈先としてどうぶつ基金をご指定いただくことにより、動物愛護のための活動資金として大切な財産をお役立ていただくことができます。なお、遺贈によるどうぶつ基金へのご寄付は相続税の課税対象となりません。
遺言書について
遺贈寄付を行うには、遺言書の作成が必要です。一般的によく使われる遺言方式は「公正証書遺言」、「自筆証書遺言」の2種類があります。「自筆証書遺言」は費用や手間がかからないという利点がありますが、「公正証書遺言」はより確実に遺言内容を実現することができます。
遺留分について
法定相続人(配偶者、子、親)には、遺言書の内容にかかわらず、遺産の一定割合を相続する権利が認められています。この保証割合を「遺留分」といいます。将来のもめ事を避けるためにも、遺言書作成の際は、相続人の遺留分に配慮して慎重にご検討ください。
まずは専門家にご相談を
遺贈内容の検討や作成にあたっては、信頼できる専門家(信託銀行、弁護士、税理士など)にご相談されることをおすすめします。相談する専門家がいない場合は、どうぶつ基金またはお近くの公証人役場等へご相談ください。
日本公証人連合会:TEL 03-3502-8050
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相続した財産によるご寄付
「生前、故人が動物愛護活動を支援していた」等、ご家族やご親戚が故人の想いをくみ取り、相続した財産の一部をご寄付いただくことが増えています。なお、どうぶつ基金へのご寄付には相続税が課税されません。
一般的な相続手続きの流れ
- 相続開始
ご逝去とともに相続手続きが始まります。 - 相続開始から3カ月以内
戸籍謄本などから法定相続人を確定します。 相続の放棄または限定承認を行う場合は、家庭裁判所に申し立てを行います。 - 相続開始から4カ月以内
故人が一定の収入要件を満たしている場合、相続人によって故人の確定申告が行われます(準確定申告)。また、遺産分割協議が行われ、そのなかで相続財産の寄付について検討されることが多いようです。 - 相続開始から10カ月以内
相続税の申告・納付
相続税の申告書を作成し、所轄税務署に提出します。どうぶつ基金にご寄付いただいた場合、寄付金の領収証等を添付することで相続税が非課税になります。
非課税のための手続きについて
どうぶつ基金への寄付金は相続税の課税対象となりません(租税特別措置法第70条)。
非課税の扱いを受けるには、相続開始後10カ月以内にご寄付いただき、どうぶつ基金が発行する「領収書」と「公益法人証明書」を相続税申告書類に添付のうえ申告してください。
書類をご希望の方は、
どうぶつ基金事務局までご連絡ください。
ご寄付の使いみち
どうぶつ基金の支援によるさくらねこ無料不妊手術
TNRと多頭飼育崩壊の救済支援
殺処分ゼロを目指し、全国の協力病院や行政組織と連携して、飼い主のいない猫のTNR(※)や多頭飼育崩壊の犬・猫に無料で不妊手術を行っています。
※TNRとは?
Trap=トラップ(捕獲する)、Neuter=ニューター(不妊手術してさくら耳ガソトをする)、 Return=リターン(元の場所に戻す)の略です。
出張手術
猫の数が多い場所や協力病院がない場所では、不妊手術に熟練した獣医師団を派遣して不妊手術を行っています。行政との協力のもと、多頭飼育崩壊現場への出張も行っています。
どうぶつ基金病院(期間限定開院)
TNRのさらなる推進を目的として、飼い主のいない猫が多く、無料で不妊手術が受けられる協力病院が少ない地域を選び、期間限定で「どうぶつ基金病院」を開院しています。2021年度は3地域、 2022年度は公募によって選ばれた4地域で、不妊手術、ワクチン、ノミ駆除を無料で提供。各地域、毎月約300頭の「さくらねこ」が誕生しています。
里親探しの支援
愛護センターなどで行われている犬や猫の団体等譲渡制度を推進するため、新たな飼い主を探す活動を行っている団体または個人の活動家に助成金を給付しています。殺処分寸前で救われた犬や猫に新しい家族を見つけるための支援活動です。
知ってもらう活動
日本の犬や猫に対する厳しい現実、そして人の心の温かさを知ってもらうために、2010年から毎年、写真コンテストを行っています。写真コンテストの入賞作品をパネル展示する写真展も年一回開催。そのほか、講演などの啓発活動も行っています。